ED治療薬の副作用について

現在、勃起不全治療薬であるPDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬としては、当クリニックでは、

シルデナフィル(先行品名:バイアグラ)、
バルデナフィル(先行品名:レビトラ)、
タダラフィル(先行品名:シアリス)

を取り扱っております。

他に国内未承認のアバナフィル、ウデナフィルが国外で販売され、一部のクリニックで輸入・販売されているようですが、当クリニックではこれら国内未承認のものは取り扱っておりません。

当クリニックでは、国に医薬品として承認され国内で流通していて「日本性機能学会発行・ED診療ガイドライン・第3版」に記載されているシルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルに限り取り扱っております。

PDE5阻害薬に共通する副作用に、ほてり・頭痛・消化不良・鼻閉などといった軽微なものから、非動脈性前部虚血性視神経症(NAION)・突発性難聴・前立腺癌術後のPSA再発・メラノーマ・持続勃起祥といった重篤で不可逆的である可能性のある副作用報告が上記ガイドラインに記載されています。

他併用禁忌薬剤としては硝酸薬(ニトロ)や肺高血圧症治療薬などがあります。

著しい高血圧・低血圧・不整脈・肝障害の人や脳血管・心血管系疾患発症し、時間がそれほど経過していない人や網膜色素変性症の人には、投薬禁忌としてシルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルのどれも但し書きがあります。

勃起不全治療薬ことPDE5阻害薬使用後に亡くなった方がいるという報告もありますが、薬のない昔から性行為での死亡事例はありましたし、私個人も過去に性行為中容体が急変し危篤状態で搬送された患者さんを治療の甲斐なく看取ったこともあります。

性行為そのものにも一定のリスクはあります。しかしながら人はすべてのリスクを回避して生きていくことは困難です。悦びも種の繁栄もない人生を全ての人が求めるわけではありません。

勃起不全治療薬が薬剤として認められているのはそれが人の社会に必要だからです。